豊かで楽しい食生活を過ごすためには、先人からの知恵を学ぶこと、そしてこれからを生きて行くためのちょっとした料理のコツが必要です。
昔から小うるさい「オヤジの小言」と言いますが。。。知っておいて損はない。
そんな「料理の豆知識」全25項目を、料理作りの参考情報として伝授致します!
1. 料理の体系図
2. 料理の素材の持ち味と栄養素
3. 7色の食材(レインボー食材)バランス
4. 成人1日当たり食事摂取基準
5. 野菜の働き
6. 野菜の主な切り方
7. 野菜の旬の季節
8. 魚の旬の季
9. 日本の伝統的健康素材
10. 発酵素材
11. 薬味と香辛料
12. 旨味と出汁(だし)
13. 料理の味つけ(計量、和食の調味、出汁とかえし、ソースと醬)
14. 基本調理_1 〜焼く、炒める、揚げる〜
基本調理_2 〜炊く、和える〜
基本調理_3 〜茹でる、蒸す、煮る〜
15. 加熱による味覚効果(肉類)
16. 日本人の味覚レベルと適応力
17. 味覚の許容範囲と塩分
18. おふくろの味
19. 和食と健康・長寿
20.ご飯と味噌汁
21.お茶
22.1 ~懐石料理
2 ~会席料理
23.配膳(和・洋・中)
24.料理と器
25.和食のマナー
(総括)料理のポテンシャル
1. 料理の体系図
料理は、肉や魚、野菜などの素材を、火と油と水と空気の力の作用を活かした働きにより、様々な料理の手法を生みだしました。それを、縦・横・高さに時間軸を加えた4次元の世界で表現してみると、ご覧の通りの表に描くことができます。更に、そこに心のこもった人の手が加わり、繊細に施され、組み合わされることで、仕上がる料理には新たな美味しさと楽しさが加わります。
2. 料理の素材の持ち味と栄養素
料理が美味しいのは、それぞれの素材ならではの持ち味を味わえるからであり、その素材力を活かした料理の一つひとつからは、それぞれの味、風味、食感、彩りの広がりと奥深さを体感し楽しめるからです。更には、我々の生命の維持には欠かせない、栄養素を恵んでくれる役割まで担ってくれているのです。
3. 7色の食材(レインボー素材)バランス
料理には彩がとても大切です。
食卓に並ぶ料理全体の色彩が豊かだと、とても美味しいそうだし、食欲が増進します。栄養バランス的にも偏ることなく、しっかりと摂取することができます。
4. 成人1日当たりの食事摂取基準
健康で長生きをするには、食事をする上で、成人1日当たりのエネルギー量、たんぱく質、食物繊維、ナトリウム(食塩相当量)の接種基準を、是非とも意識しておきたいです。
5. 野菜の働き
野菜には、ビタミン(C・D・Kなど)やミネラル・カルシウム・カリウム、鉄・亜鉛、 食物繊維など、それぞれ持ち味とする栄養素があります。同時に、健康維持には欠かせない、抗酸化作用、解毒作用、修復(免疫)作用の3つの驚きの機能があります。
6. 野菜の主な切り方
美味しい料理に、野菜は欠かせません。そんな野菜は、切り方一つで食感や味の感じ方、加熱と調味方法により味わいは大きく変わります。ですから、野菜の切り方は、用途に合わせた料理作りの大切な工程になります。
7. 野菜の旬の季節
野菜は、生育条件と整った環境のもとで、最も良く育ち成熟する旬の時期があります。
四季が豊かな日本では、たくさんの旬の食材に恵まれ、季節を感じながら野菜の味覚を楽しめます。
8. 魚の旬の季節
最近は、養殖や冷凍技術の進歩により、1年を通して流通される様になりました。でも、最も美味しく、栄養価の高い旬の時期を知ることで、その時期の魚をより身近に美味しく味わうことができます。
9. 日本の伝統的健康素材
和食の食材は、米を中心に穀類、野菜、きのこ、魚、貝、海藻が主になります。これらをきちんと摂取するために、健康的な食生活を送ることができる食材の頭文字をとって語呂合わせにしたものです。
10. 発酵素材
我々は、細菌・酵母菌・カビの3つの微生物が促す発酵の働きによって生み出される沢山の発酵素材を口にしながら、毎日の豊かな食生活を送っています。
11. 薬味と香辛料
様々な効果と効能を持つ“薬味”と“香辛料”は、料理には欠かせない万国共通の名脇役となる大事なパートナーです。
12. 旨味と出汁(だし)
旨味は、人間が舌で感じる甘味・酸味・塩味・苦味と並ぶ5つの基本味の一つです。今は、万国共通の言葉になりました。
出汁は、素材がもつ旨味成分を煮だした水から抽出した旨味エキスを言います。
13. 料理の味つけ
(1)(2)(3)(4)
料理の味付けは、味を決める上で、計量方法、和食に於ける調味のあり方や出汁とかえし、洋食のソースに中華料理の醬など、より美味しくする大事なポイントがあります。
14. 基本調理
(焼く・炒める・揚げる)
直火や油で加熱する調理方法です。肉類は、たんぱく質が結合して収縮する過程で、脂肪分が溶解して旨味成分と共に肉汁になります。野菜類は、加熱により柔らかくなり、糖分とアミノ酸の旨味成分が結びついて、風味豊かに美味しくなります。
14. 基本調理 (炊く・和える)
そのままだと硬くて食べられないのを、炊くことで水分と熱の力を利用して美味しく仕上がります。また、和えると素材の持ち味をそれぞれ活かしながら融合するので、新たな味わいと美味しさを生み出します。
14. 基本調理
(茹でる・蒸す・煮る)
茹でるは主に調理の下ごしらえに効果を発揮し、蒸すは蒸気の力で素材の栄養と風味を逃さない効果があり、煮るは火を通すことで柔らかく味を沁み込ませます。それぞれの調理方法には、それぞれの利点と持ち味があるのです。
15. 加熱による味覚効果 (肉類)
豚・牛・鶏などの肉類は、加熱すると筋繊維を束ねるコラーゲンが分解されて、筋繊維同士を束ねる力が弱まる。だが、肉の種類や部位により含まれるコラーゲンの量が大きく異なるため、熱をさっと通す方が旨いとか、加熱して煮込む方が確実に美味しくなるなど、加熱の仕方には十分留意する必要があるのです。
16. 日本人の味覚レベルと適応力
日本人の味覚を繊細にした豊かな四季と海と山の幸。実りに向けて勤勉さと協力を大切にした人々の気質。この「日本の国土」と「日本人の国民性」の2つの積み重ねが、日本人の味覚レベルを鍛え上げ、新たなものにも適応する土壌を築いたのです。
17. 味覚の許容範囲と塩分
人は生きていくために、柔軟に何でも食べる本能があり、味覚の許容範囲も広いです。主食がご飯になる日本人は、塩分を含む漬物や味噌汁などの料理が多いので、そこは意識的に塩分を控える必要があります。
18. おふくろの味
幼少期の家庭料理を想起させ、郷愁・懐古という感情を誘う料理の総称です。母(父)から受け継いだ各家庭の料理には秘めた真心とストーリーがあります。人々の心の中に、遠い懐かしい味の記憶として永遠に生き続けているのです。
19. 和食と健康・長寿
和食の基本である一汁三菜は、ご飯と汁物に3つの菜(おかず)を組み合わせた献立です。日本の豊かな四季折々の自然がもたらす恵みにより、栄養バランスに富んだ食生活を、それぞれの地で育ませたことが、健康と長寿という財産をもたらしたのです。
20. ご飯と味噌汁
和食の一汁一菜と一汁三菜は、日本人が培った食文化です。その和食文化を形成する上で欠かせないのが「ご飯とお味噌汁(汁もの)」です。栄養バランス的にも優れた最強コンビなのです!
21. お茶
お茶(日本茶・中国茶・紅茶など)には、身体をリラックスさせる効果、相性の良さから食前・食中・食後の飲みものとして、また人との交流を深めるコミュニケーションツールとして、国境を超える世界共通の効用があります。
22_1. 懐石料理
お茶(薄茶と濃茶)を喫する前の軽い食事で、お茶を美味しく味わうために振舞われます。懐石料理の大原則は、「旬の食材を使う」「素材の持ち味を活かす」「心配りをもってもてなす」の3つです。
22_2. 会席料理
酒を楽しむことに主眼を置いた、本膳料理を茶懐石とアレンジした宴会料理です。一汁三菜(お椀、刺身、焼き物、煮物)を基本に、二汁五菜や三汁七菜など、見た目の華やかさと豪華さのある、酒を楽しむ「ハレの日」の料理です。
23_ 配膳(和・洋・中)
家庭の食卓での配膳は、ついつい臨機応変にしてしまいがちです。いつも正式にする必要はありませんが、ちっとしたおもてなしの時には、和洋中に合わせた配膳の仕方を掛けてみましょう。それだけで食卓がおもてなしの華やかな雰囲気になります。
24_ 料理と器
北大路魯山人は、料理と器の関係を、「食器は料理のきもの」、「どこまで行っても離れることのできない密接な関係にある」と言いました。器は和洋中それぞれですが、料理に盛る相応しい器があり、美味佳肴を奏でてくれます。
25_ 和食のマナー
和食には、基本マナー、箸のマナー、献立料理のマナーなど沢山あります。全てをマスターしている人は少ないのですが、他人のNGマナーには意外と気にする人が多いのです。ですからマナーは知っておいて損はありません。
総括 料理のポテンシャル
料理には、いつの時代も人々を幸せにする無限大の力があります。自らの手でアレンジしながら料理を自分の味にできるし、単なる足し算が相乗効果により掛け算にもなります。
料理は、人々に感動と笑顔と絆をもたらし、料理の楽しさと魅力を飛躍させる、「打ち出の小槌」なのです。
豊かで楽しい食生活を過ごすためにも、知っておいて損はない料理の基本やちょっとした時に役立つ「料理の豆知識」を
これからも是非ご活用ください!